台風や竜巻といった風災被害で、屋根や壁、雨どいを火災保険会社に被害申請する際の申請方法について解説します!
また、申請書類をリフォーム会社や工務店・火災保険申請サポート業者に依頼する場合の注意点についても覚えてくださいね!
申請するなら、給付金は高い方がいいですよね!
火災保険申請のコツと必要書類について
火災保険申請の方法と流れとは?
- 事故発生の連絡
- 工務店等専門業者に被害状況を調査してもらう
- 保険会社・代理店から申請書類を取り寄せて、記載して提出
- 鑑定人による実地調査(ない場合もあり)
- 保険金の入金
手順1:保険会社(契約した代理店)に事故発生の連絡
台風や事故によって被害が出た場合は、契約している火災保険会社か契約した保険代理店に連絡します。
連絡を行うと火災保険申請に必要な書類を一式郵送で送ってもらえます。
連絡先については、保険証や契約書類に記載されています。
パッと出てこない場合は、契約している保険会社のHPへ行くと問い合わせページが設置や窓口の電話番号が設置されているのでそこから連絡しましょう。
- 契約者氏名
- 火災保険に加入している旨
- 保険証番号
- 事故発生の日時と場所
- あなたとの連絡に使える電話番番号
そのほか、発生した日時や場所、修理見積もりを依頼する予定の工務店の名前等聞かれるケースもありますが、まずは上記5点を確認して連絡しましょう!
手順2:工務店やリフォーム会社による被害調査
保険会社に提出が必要な書類には、リフォーム会社や工務店が作成した「修理見積書」があります。
申請に必要なので、絶対に無くさないようにしましょう。
もし、無くしてしまった場合はすぐに再度貰えるように修理会社に連絡します。
リフォーム業者や工務店等の専門業者に、屋根や外壁、タイル、雨どいといった箇所を調査してもらい申請対象になるか判断してもらいましょう。
リフォーム会社や工務店は、日頃から火災保険申請の見積もりを出すことに慣れています。
疑問点があれば答えてくれる業者さんも多いので、しっかりと疑問をぶつけましょう!
手順3:保険金請求資料の作成・提出
保険金請求な書類を取り寄せて、修理会社から修理見積書を受け取ったら請求資料の作成と提出を行いましょう。
提出書類の内容がどれだけ正確で充実しているかで、火災保険給付金の金額が変わってきます。
保険金請求書と被害を受けた証拠写真として罹災物件写真の提出も必要になります。
火災保険は損害保険(受けた損害を補償する保険)です。
そのため、保険会社には「今回のこのような災害で、どの部分にどれだけの被害が出ているか」を客観的に示す必要があるのです。
特に罹災物件写真は、証拠となるため破損部分だけでなく被害の様子や罹災状況が分かるように何枚も撮影しておきましょう。
気になるからといって写真を撮る前に、片付けたり修理してしまうと保険会社に証拠として使えなくなってしまうので気をつけてください。
手順4:鑑定人による実地調査(ない場合もあり)
保険会社に保険金申請を出したら、保険会社から依頼された鑑定人が被害状況の現地調査にきます。
ただし、申請金額が小さかったり、災害による被害が明らかな場合は、鑑定人が来ないで申請が通るケースも多くあります。
申請書類に不明瞭な記載や金額、不備があった場合に鑑定人が来やすいので、しっかりとした書類を提出することが結果的に時間の節約と高額保険金給付に繋がります。
手順5:保険給付金の入金
申請金額と書類・鑑定人の調査によって、保険金額が決定します。
保険金額は、あなたが指定した銀行口座に保険会社から直接振り込まれます。
火災保険の保険金は実は、修理に使わなくても良いのです。
ですので、修理・リフォームに使っても良いですし、生活に支障のない箇所ならばそのまま修理せず貯金に回しても問題ありません。
ただし、見積もりをとった工務店と、申請を手伝ってもらう代わりに修理する契約を結んでいたらそれはしっかり守りましょう!
火災保険申請のために、必要書類とは?
引用元:東京海上日動火災保険
火災保険金請求については、契約しているのが法人か個人かで少し違います。
また、契約している保険会社によっても違いますが、絶対に必要な書類は4つあります。
- 保険金請求書
- 事故内容報告書(事故届出書)
- 被害箇所修理・リフォームの見積書
- 被害を証明する写真
火災保険に必要な4つの書類について、解説します。
保険金請求書とは?
保険金請求書は手順通りに書いていくだけの簡単な書類になります。
氏名や住所、振込先の銀行口座などの基本的な情報を記載します。
事故内容報告書(事故届出書)とは?
事故内容報告書とは、損害の状況や被害原因について、保険会社に報告する書類になります。
この事故内容報告書をどれだけ詳細かつ、論理的に書くことができるかが火災保険申請の肝になります。
保険会社は、この報告書に不備や不明瞭な点があれば容赦なく申請金額を減額したり、鑑定人を派遣したりします。
被害箇所修理・リフォームの見積書
見積書は自分で作成することができないので、工務店やリフォーム業者に調査を依頼して作成してもらう必要があります。
実際にかかる費用や修理内容について記載してあります。
被害を証明する写真
被害箇所や状況について、証拠として写真を添付して保険会社に送ります。
保険会社も真剣ですので、該当する災害の風向きや他被害状況との整合性等厳しく見ています。
その他書類について
火災保険会社に提出を求められる可能性があるのは、上記4点の書類だけではありません。
下記書類5点の提出を求められた際は用意しましょう!
- 住民票・・・お住いの地域の役所やコンビニから取得することができます。
- 印鑑証明書・・・保険金請求書に実印を押印する場合に必要になります。印鑑カードがあれば代理人でも簡単に取得することが可能です。
- 建物登記簿謄本・・・法務局で取得が可能です。提出を求められなければ不要です。
- 保険金直接支払指図書・・・建物や保険金請求書に質権が付いている場合のみ提出。損害保険会社から取り寄せる必要があります。
- 支払い先確認書・・・保険金の振込先の確認書類です。保険会社の添付書類になければ問題ありません。
火災保険申請のコツ
火災保険は、申請するだけでも手間がかかりますし、事故内容報告書(事故届出書)や罹災証明写真を撮るだけでも大変です。
そこで、火災保険申請を簡単にするコツをお教えします!
火災保険申請サポート専門業者を使う
火災保険申請は、火災保険申請のプロに依頼することをおすすめします。
火災保険申請サポート業者とは、その名の通り火災保険の申請サポートを専門とする業者です。
建築物と火災保険のプロとして、高い専門性を活かして高確率・高額保険給付金を請け負っています。
多くは、工務店やリフォーム会社がサービスを展開しており、建築の知識についても十分持ち合わせています。
弊社は信頼できるリフォーム業者と提携して、申請サポート業務を行なっています。
信頼できる工務店やリフォーム業者を探す
修理及び修理見積もり書をもらうためには、修理業者(工務店・リフォーム業者)を探す必要があります。
でも、実際に信頼できる業者を見つけるのは難しいですよね?
知人や友人に紹介してもらえれば良いのですが、いないのではないでしょうか?
そんな時は、「口コミ」が良い業者をウェブで探すのが一番です。
例えば「大阪 工務店」とグーグルで検索すると下記のようにマップと星が出てきます。
評価は星の数だけでなく、コメントまで見ることができますので、悪い口コミがないか絶対にチャックしてから依頼しましょう!
自己負担0円でリフォームは本当?
火災保険申請と検索すると「自己負担0円」と宣伝しているリフォーム会社が多くいますが、注意必要です。
「自己負担0円だから」と、修理しなくても困らない箇所も見積もりに入っている場合があります。
火災保険金の用途は自由です。
修理する必要がある箇所はすべきですが、困らない箇所をお金を払って修理する必要はありません。
損保ジャパンや消費者庁も下記のように注意喚起しています。
「火災保険が使える」と誘う住宅修理契約トラブルにご注意ください。
全国の消費生活センターや国民生活センターに「自宅に訪問してきた事業者から『台風で破損した屋根を保険金の範囲内で修理しないか。契約している損害保険会社への申請は当社が代行する』と勧誘された。信用できるか」等という相談が多く寄せられており、件数が増加しております。
特徴としては、「保険金の範囲内で修理するから自己負担はない」など、「無料」を強調して訪問販売等で消費者を勧誘していることです。
自然災害や地震を補償する保険の保険金請求申請代行業者について | 【公式】損保ジャパン
火災保険金はいつ受け取れる?
火災保険申請をしても、すぐにお金を受け取れるではありません。
火災保険金の受け取り(保険会社の支払い)は、原則としては請求から30日以内とされていますが、損害調査や確認が必要な場合はその期間を加えた日数で支払われます。
また、申請から入金が30日を超えてなくても、保険法に則って保険会社がきちんと対応している場合は遅延損害金等の請求を行うことは難しいと言えます。
(保険給付の履行期)第二十一条 保険給付を行う期限を定めた場合であっても、当該期限が、保険事故、てん補損害額、保険者が免責される事由その他の保険給付を行うために確認をすることが損害保険契約上必要とされる事項の確認をするための相当の期間を経過する日後の日であるときは、当該期間を経過する日をもって保険給付を行う期限とする。2 保険給付を行う期限を定めなかったときは、保険者は、保険給付の請求があった後、当該請求に係る保険事故及びてん補損害額の確認をするために必要な期間を経過するまでは、遅滞の責任を負わない。引用元:保険法第三節保険給付