複数加入しても、あなたが貰える保険金の上限は同じ
火災保険に二重加入しても、保険金が2倍支払われることはありません。
それは、火災保険が「損害保険」だからです。
生命保険は、複数加入していれば複数の保険会社から保険金が定額振り込まれます。
しかし、火災保険や自動車保険は「損害を補填する」ことが目的の保険なので、実際の被害額以上の保険金額を受け取ることは出来ないのです。
また、火災保険は「告知義務」があります。
告知義務とは、他の火災保険会社に加入したり、加入した後に消費者側から今入っている火災保険を告知しなければなりません。
告知義務を果たしていないと、告知義務違反となり、最悪の場合契約解除になってしまいます。
共済との重複加入についても同じ
お客様からよく相談されるケースとして多いのが「共済との二重加入」です。
民間の火災保険会社と共済であれば、別々のケースや申請方法で保険金は振り込まれないのか?と聞かれることがあります。
しかし、共済との二重加入についても民間の保険会社と同じく重複加入で火災保険が多く振り込まれるということはありません。
保険の営業マンは、売上金額だけでなく「契約件数」もノルマに入っています。
月数千円の契約でも、ノルマのために様々な営業トークを用意しています。
自分のメリットになるかならないかは、消費者であるあなたがしっかりと見極めなければ、損をしてしまうのです。
火災保険の二重加入で損しないケース
火災保険の二重加入が有効になるのは、「1社では損害がカバーしきれない」ケースです。
超高額な家財道具や、豪邸に住む方は稀に火災保険会社1社では、保険給付金の上限額で賄えないケースがあります。
その場合は、複数の火災保険会社と契約して、損害をカバーする必要があります。
その場合でも、告知義務は存在するのでしっかりと契約した保険会社に他社とも契約している旨を伝えましょう!
ただし、それだけの財産を持っている家庭はごく稀です。
ですので、火災保険の二重(重複)記入は基本的には無駄だと覚えておきましょう!
火災保険で儲けるのは難しい?
火災保険で儲けることは難しいのでしょうか?
利得禁止の原則
火災保険は、「利得禁止の原則」が存在します。
利得禁止の原則とは、保険給付金額が保険価額(建物評価額)を上回っていても、建物評価額を超える金額が支払われないという原則です。
ですので、火災保険で儲けるのは、難しいのが現状です。
比例てん補
保険給付金額が保険価額(建物評価額)を下回っていても、割合に応じて保険金が削減されます。
これを比例てん補と言います。
火災保険の給付金の使用用途は自由
火災保険で儲けられると考えている方には、がっかりの内容かもしれません。
しかし、そんな方に朗報です。
火災保険の給付金の用途は自由ということです。
保険会社には、被害箇所の写真や書類を提出して損害分の給付金をもらいます。
しかし、その振り込まれた給付金で損害部を直す義務はありません。
ですので、その損害箇所を直さなかった場合は、給付金がそのままあなたのお小遣いになるのです!
ただし、「保険金を受け取った場合、損害箇所を直していない場合は再度被害にあっても申請できない」というデメリットが存在します。
雨漏りや家の重大な欠陥に繋がる可能性があれば、しっかり直すことをおすすめします!
火災保険の二重契約に関するまとめ
火災保険の二重契約(重複加入)については、ほとんどの方が加入する必要がありません。
また、火災保険には加入告知義務があり、複数契約している場合はそれぞれの火災保険会社に契約を告知しなければなりません。
手間が増えるだけで、もらえる保険金の金額が増えるわけでありません。
契約内容をしっかり見直して、本当に必要な1社にまとめることをおすすめします。
保険請求の際は、火災保険申請業社を使うのも手
火災保険申請が難しいと感じている方のために、我々のような「火災保険申請」の専門業社が存在します。
手数料が高い業者には、業者なりの技術やノウハウが蓄積されており、保険と建物のプロとしてお客様の火災保険申請をサポートします。
しっかりとした調査を行いサポートいたしますので、ご安心ください。