火災保険の適用範囲は「建物」と「家財」
火災保険の補償範囲は大きく分けて、建物と家財に分けることができます。
しかし、持ち家の方は建物と家財両方、賃貸にお住いの方は家財のみの加入であったり、家財にも明記物件という30万円以上の資産を申請しなければいけないというルールがあったりします。
この記事では、火災保険の補償範囲と申請が多いケースについて、解説します!
火災保険における建物の適用範囲について
火災保険でいう「建物」とは、家(マンション・一戸建て問わず)やビルなどの不動産建築物が該当します。
また、敷地内の車庫やカーポート、物置なども「建物」の補償範囲に含まれます。
建物については新価での契約になっているかを確認
建物に対する火災保険で気をつけるべきは、「新価」になっているからどうかです。
「新価」と「時価」の2種類があります。
- 新価・・・被害を受けた建物を新しく改築するのに必要な費用を補償する
- 時価・・・現在の建物の価値を試算して、その損害額を補償する
時価での契約になっていると古い物件の場合減価償却が終わっており、せっかく保険料を払っているのに保険給付金をほとんど受け取れないケースが考えられます。
賃貸の方も火災保険には加入すべき
賃貸の方は火災保険に入るべきでしょうか?
特に、ミニマリストで失って困る家財道具なんてほとんどないという方も加入することをオススメします。
理由は「借家人賠償責任補償」です。
あなたが過失で借りている家で火災を起こしたり、水漏れによってシミを作った場合にこの「借家人賠償責任補償」に加入していれば、火災保険の適用範囲としてカバーすることができます。
もし、火災保険に加入せずに部屋や建物に損害を与えた場合は、自己負担で原状回復の費用を負担しなければなりません。火災を起こした場合。その損害賠償額は数百万円以上になります。
自分を守るため賃貸の方も火災保険に加入しておきましょう。
火災保険の家財の補償範囲について
次に火災保険の「家財」の適用範囲について解説します。
家財の適用範囲について、簡単にまとめると「屋内にある有形資産」が対象になります。
逆にいうと、屋外に出ているものや、無形資産(PC内データ等)は火災保険の補償範囲外になります。
30万円以上の明記物件は保険会社に申請
火災保険で気をつけなければならないのが明記物件です。
1点で30万円を超える貴金属、宝石、書画、骨董等は、契約時に明記物件として火災保険会社に申請しなければ、補償が受けられない場合があります。
ただし、テレビや冷蔵庫といった、生活必需品については明記物件対象外になりますのでご安心ください。
面倒ですが、保険会社側も火災で消失した後に高価な貴金属があった!と言われても適切な補償ができません。
あなたを守るためにもきちんと明記物件は申請しておきましょう!
火災保険でカバーできる損害や天災について
火災保険の申請の場合は、事故や盗難にあった場合と天災によって被害を受けたケースが考えられます。
火災保険でカバーできる天災一覧
- 風災
- 雹災
- 雪災
- 水災
- 落雷
火災保険は実は多くの自然災害に適用されます、
積雪や雹、台風で屋根が破損しただけでなく、落雷で家電が壊れた際にも適用されるのですがあまり知られていません。
地震と噴火は地震保険
地震と噴火は地震保険の補償対象です。
地震はその名の通りですが、噴火は地震保険の対象と知らない方が多くいらっしゃいます。
桜島のある鹿児島県のような、噴火による被害が多い地域に移住や転勤の際には気をつけておきましょう!ただし、鹿児島県への異動であれば不動産屋さんや職場の方、地域の方が教えてくれるケースもあります。
しかし、しっかりと自分で契約内容を把握しておくことが大切になります。
適用範囲の損害一覧
- 火災や爆発
- 水漏れ
- 飛来物や落下物による破損や障害
- 盗難
- 騒擾・集団行動等に伴う暴力行為
- 破損・汚損
日常生生活の損害についても火災保険の適用範囲は非常に広いです。
トイレ等の給排水設備のトラブルによる水漏れから、家庭内に泥棒が入り壊された窓ガラス等も対象範囲です。
また、集団行動に伴う暴力や破壊行為にも対応しており、集団デモに巻き込まれた際も火災保険で対応できます。
実は火災保険は、日常生活で想定される被害の多くをカバーしているのです。
無形資産の適用は難しい
有形資産については、故意でなければテレビを落とした、PCを落として壊した等も対象になります。
しかし、PC内に入っていたデータや情報の損失については、カバーしていません。
火災保険は損害保険なので、見積もり書や相場価格が分かるデータがあれば火災保険会社も客観的に損害を評価することができますが、データのような無形資産については損害を把握することが出来ないためです。
保険に入っていても、重要な情報はクラウドや外付けのHDやUSBにバックアップを取っておきましょう!
大切なのは自分で契約内容を確認すること
火災保険の適用範囲を知る上で大切なのは、自分で調べることです。
保険会社や保険代理店の営業は、売ることが仕事です。
そのため嘘にならない、法律で問題ない範囲では、保険会社が不利になる内容は教えてくれませんし、災害があった際もわざわざ台風被害大丈夫ですか?とは聞いてくれません。
あなた自身で基礎的な知識を身につけて、自分で被害を申請できるようにしましょう!